数千字書いたテキストをちゃらにして、主題の見直しと構成の再検討をおこなって新たに書き起こす。結果的にはより良い筋書きになったような気がする。振り出しに戻った新国立競技場のデザイン案。メインスタジアムを東京オリンピックのシンボルにするという考えかたは理解できるが、シンボルであればこそ、完成後の長期的な展望を明確に示してほしい。
サイト用の文章を7割くらい書き終える。しかし、要素の盛り込みすぎでメッセージが伝わりにくいため、構成を練り直すことに。各段階ごとに主題を設定し、いちどプロジェクトの原点に立ち返ってみる。
妻子が出はらっているのできょうは終日オフィスで仕事。都市フォント関連の調べものと考えごと。昼に蕎麦を食べ、午後は体幹トレーニングを少々。
あさってが最後の営業日となるリブロ池袋をゆっくり見て回る。平台の本はすべて低く、店内はしんみりとした気配が漂っていた。名古屋にいた学生時代から定期的にここに立ち寄って、いったいどれだけ本を買っただろう。一店舗あたりの買い物金額はダントツでこの書店になるはずだ。いちばん気になっていたのは、ひと月だけ復活した「ぽえむ・ぱろうる」である。美しいたたずまいの書物が陳列してあるガラスケースの上にチラシが置いてあったので手にとって見てみると、石神井書林の内堀さんが書いた小文とガラスケース内の書物のリストだった。チラシの横に置いてあった内堀さんの近著『古本の時間』をぱらぱら見ていくうちに、もしやこれはという予感がしたらやっぱりそうだった。十年まえに内堀さんが某雑誌で連載していたコラムが収録されていた。「タイプデザイナーをしているスズキ君」の滑稽な姿がみじかい文章で的確に描写されているあのコラムが。それはともかく、内堀さんが書くものはどの一篇も滋味に富んでいる。読みながら帰りの西武池袋線でしんみりしてしまった。さようなら、そしてありがとう、リブロ池袋。
追加コンテンツの構成に関するたたき台をメンバーと共有し、主題の立てかたと方向性について議論をたたかわせる。舵取りが容易でないプロジェクトであるにはちがいない。もろもろ別件の検討項目についても協議をおこない、優先順位を決めていく。
サイトに追加するコンテンツの文案起こし。書体開発の背景からかきはじめる。落としどころのむずかしい問題提起から入ったが、うまくまとまればおもしろいだろう。浅草方面にて会食快談。
のどの調子がおかしいので大根おろしをつくって蕎麦に入れたらあまりに辛くてむしろ逆効果ではないかと。夏の大根とはいえこりゃ辛い。片仮名を別の設計で追加作成。新人のつくった漢字と合わせてみて微調整をおこなう。
区切りのいいところまで改善作業を進め、そのあとの処理をエンジニアに託す。午前中に定例ミーティング、昼にイワシの立田揚げを食べ、午後から今後の事業展開について議論する。
片仮名の改善作業を終日。改善前と後で大きな変更はないが、確実に書体の安定感が増してきた。こういうたしかな手ごたえを日々感じ取れるから書体づくりに全力で取り組めるのだし、全力でやるからにはやはり新しくていいものを目指さないわけにはいかないのである。
腰痛後日譚。火曜日の鍼治療とそのあと試みた半断食が的はずれだったことが金曜の夜に判明した。湯船で右膝をおなかにひきつけて回転していたら、コキコキという音がして、関節が収まるべきところに収まったようなのだ。これで腰の痛みはほとんど解消した。大腿骨と骨盤のずれが原因だったとは。さらに翌日、控えていたひねり系のストレッチをやったら、背中からバリバリッと音がしてさらにすっきり。鍼治療ではなく整骨を選んでいれば即解決していたのかもしれない。