朝のうちに1回目の漢字のデザイン確認とフィードバック。個々の文字の主要なストロークを優先し、その文字が美しく見える概形のプロポーションを維持することや、左右方向の引き締めだけでなく上下方向の引き締めも意識するようスケッチで示しながら説明する。セオリーを最大限に活用・応用するとともに、文字固有の審美的なバランスに対する経験値を高めていく必要がある。
語彙・言い換え・言い回し、テンポ・メリハリ・語り口、親しみ・落ち着き・リカバリー、例え(事例)と喩え(比喩)、問いかけと対話など、こちらの言葉が届いた分だけ学生はより積極的に授業に参加する。とはいえ分かりやすくて耳ざわりのよい話をすればいいわけではなく、学生の好奇心を刺激しつつ実感をともなう理解を得られるよう話をしなければならない。きわめて困難。
いま私が考えていることは哲学に属する事象であろうが、その先に文字と記述に関する問題が待ち構えていることが分かってきた。そこを起点に意味ある問いを立てられれば、書体とは何かを考える手がかりが見つかるはず。思考の糸を手繰りながら素潜りで徐々に深度を上げていく。
昨晩は家族に誕生日を祝ってもらいブラジル料理店で肉をたらふく食べた。先週は職場でスタッフの皆さんにバースデーケーキを用意してもらって感謝感激。今日は終日曇天、授業の準備と演習の採点をおこなう。
武蔵美タイプフェイス授業二週目。3年生4人と4年生4人、枠外受講で参加を希望した院生1人に加え、交換留学で武蔵美に来ているミラノ工科大学の学生2人が今週から参加。自己紹介をかねて過去作品のスライドを披露してもらう。学部生には宿題で出したオノマトペ演習のスケッチと説明をしてもらい、私はタイプフェイス授業で提出された近年の参考作品を紹介しながら課題の概要と意図を説明する。
65型のテレビモニターが届く。社内勉強会やプレゼンで使いたいという要望がスタッフからあり購入。想像以上にでかい。そして映像がきれい。フレームがかなり細いため断ち切りに近い状態で画像を見ることができる。これはいろいろ使えそう。
わずか一ヶ月で引き継ぎ作業を手堅くこなし、オフィスの未整理部分を見つけ出して改善を進める新入社員の仕事ぶりに驚きを隠せない。
某美大で文字の授業を受け持って二年目。昨年は初めての授業で大コケしたのだった。今年1回目の授業は出だし好調で、自己紹介からレクチャーまでいい感じに終えてほっとした矢先、次の時限の演習で必要な素材の連絡が学生に届いておらずズッコケる。研究室の忙しさは重々承知しているのだが、初日コケるとなかなかしんどいものがある。
武蔵美1年生の授業初日。今回初めて試してみた演習が過去一うまくいった。音と形、言葉と文字の関係を考えるきっかけになったのではないかと思う。13時ごろ会社に戻る。和欧のフィッティングを確認してコメントを返す。そのあと別書体の記号類を確認してデザインの方向性にOKを出す。続いて漢字のデザイン確認とフィードバック、別書体漢字のストローク形状に関する相談に対してアドバイスをおこなう。
晴れときどき曇り。玄関ドアがカードキーで開かず物理鍵で入る。エンジニアが修正パッチをあてる対応をしてくれてまもなく問題は解消。進行役が交代して最初の定例ミーティングをおこなう。担当経験のあるスタッフが引き継いだためスムーズに進行して終了。書体を説明する文章を書く。