終日漢字制作。若きエンジニアと書体開発の手法について語り合う。過去の資産を活かしつつ、いかに発展的なかたちで将来につなぐか。

10時から正午すぎまでSkypeミーティング。そして15時すぎから二時間半ほど定例ミーティング。香港ATypIの報告をかねて。

新宿から箱根湯本・強羅を経由してポーラ美術館に行き、美術館専用書体の撮影に立ち会う。十年以上経過したいまも美しい状態が保たれていてうれしかった。駆け足で収蔵品を眺めるなかでもっとも心惹かれたのが横山操の「ベニス」である。水墨の技法がこれほど西洋の空気になじんでいる絵もめずらしいのではないか。単調きわまりない構図にもかかわらず、不思議に見飽きない。

終日ひらがな制作。ひと通りできたところで昨年つくった欧文を組み合わせてみる。静かな雨音が集中力を高めてくれる。

仮名のリファインと漢字制作。作り込むほどに見えてくる一方、のめり込むほど見えなくなっていく。やわらかい方向にもっていくのに迷いはないが、落としどころがむずかしい。

レタースペースでおすすめ映像を紹介し合う。文字になにができるのか。文字でどこまでいけるのか。

花村さんとサイトリニューアルに関する打ち合わせ。近日中に正式アナウンスすることを前提に、改善箇所を絞り込む必要がありそうだ。今回のリニューアルの目玉は、なんといってもタイプテスターと全面的なバイリンガル化。

技術的な課題と見通しについてエンジニアと二時間半のミーティング。完成しつつあるモジュールが組み上がれば、各プロジェクトの進捗がかなりスムーズにいくはず。

マネージャーがデスクワークを切り盛りしてくれるおかげで、書体制作の時間をしっかり確保できるのがありがたい。エンジン全開。

AXIS Font導入事例の取材で、スペインの靴メーカーCAMPERへ。すてきな靴とそのデザインにまつわる話がすこぶる面白い。色と形とアイデアのさじ加減が絶妙で、書体展開に活かせそうなヒントが満載。

NEXT >>