武蔵美に向かう道すがら玉川上水のせせらぎとこもれびに和む。会社に戻って漢字制作と定例ミーティング。大事なメールを何本か書き、次の展開の下地づくりに入る。意図と意外をどう縒り合せるか。日本ならではの文字のこよりかたを考える。
雨の月曜、いちにち漢字制作。雪、雷、霙、雹、霞、靄‥‥雨かんむり終了。夕食はスズキのアクアパッツァ。
『エイダ』読了。フランケンシュタイン、階差機械、ホームズ、宇宙論、量子コンピュータ。時制と虚実が入り乱れた複雑な物語をよくぞここまで簡潔軽妙にまとめたものだ。著者お得意の題材だけに余裕をもって書かれているように感じる。
7時に起床。トーストを食べ、コーヒーを飲みながら読書。息子が通っている高校の体育祭へ出かける。観戦にちょうど良いくもり空。リレーで全力疾走する姿を見て胸が熱くなる。夜は辛口のカレー。
漢字制作に集中。今週はいいペースで進んだ。夕食は手羽元となめ玉。山田正紀の『エイダ』を読み始める。序盤は文句なしに面白い。
フォントを制作しているときに思いついたアイデアを煮詰めて抽象化をおこない、エンジニアに説明することでそのアイデアの実現性と有効性を確認する。エンジニアの反応を伺うに、きょうのアイデアは技術的な難易度がそれほど高くなく、それに比して得られる効果が大きいため、実装項目として検討したいところである。ただし場当たり的な発想は論外で、長期的な構想と連関していることが前提。
漢字制作終日。エンジニアと近い将来の課題について意見交換をおこなう。帰宅後、試作中の和文と別の試作欧文を組み合わせてみる。ディテールの違いはあるが、骨格の性質が近いためなかなかいい感じで合う。
武蔵美は活版実習の一週目。三木先生指導のもと、学生が自分の氏名を欧文活字で組んで印刷する。学生と一緒にスペーシングをチェックするのが私の役目。台湾人留学生に「はかない」と「せつない」の違いをやわらかく説明する。盛岡冷麺を食べて帰社。製品の問い合せメールに返信を書き、電話で急ぎの対応を求められた見積書を作成する。定例ミーティングのあと、新人三人の進捗およびデザインチェック。
若手ふたりのデザインチェック。改善点を指摘する。たまっていた書類の文言を確認するなど。漢字制作を終日。
いくつかの教育機関からお声がけをいただきながらも積極的な返事ができない。開発と経営と教育のバランスがいよいよ難しくなってきた。