『へうげもの』20巻を読み終え、眼前には40巻を越える『キングダム』の山。睡眠不足必至の布陣である。
奈良で撮った写真で構成した書体の講義と課題の中間チェック。例年より人数は少なめだが、積極性が高いので自然とこちらの話にも熱が入る。直樹の新居で食事会。心尽くしの料理が次々と卓に並ぶ。
愛知芸大のレクチャー内容が専門的すぎるというフィードバックをもらったので、歴史軸を中心にした書体解説ではなく、空間軸、すなわち場所と文字の関係を、今まで撮りためた旅先の写真を見せながらカジュアルに話してみようと思う。学生の皆さん、脱線や失敗も含め、明日の講義楽しみにしてて下さい。
漢字制作を終日。集中しきってノルマの1.5倍が精一杯。ワークフローのさらなる改善とツールの飛躍に期待したい。身体的な感覚と構造原理を活かした制作手法が取れれば、現状の縛りから解放されるはず。制約が新たなデザインを生むという言説は一部認めるけれど、本質を封じ込める制約はなんとしてでも取り除くべきである。
いつもより早めに武蔵美に行き、コンピュータルームの設定を確認する。授業は書体制作課題の初日。学生のとまどいをあの手この手で個別にほぐしていく。授業後コンピュータルームに戻り、今度はヘルプデスクの先生の助けを借りてアプリが問題なく使用できるよう準備する。
終日漢字制作。面壁達磨のごとし。高い品質を保ちつつノルマより多めに作るにはこれくらい集中しないときびしい。
試作書体のスケッチをしながらファミリーの構想を練る。設計方針は徐々にかたまってきた。いつ開始するか、どこから着手するかが問題だ。昼は天ぷらそば、おやつに青柳ういろう。
今週はキックオフ的な会合が三つあり、大半が初めてお会いする方々だった。業種業態もさまざま。今のところまったく展開を予測することができない。夜は自宅で天ぷら。旬のこごみとアスパラがとくに美味しかった。
午後から銀座方面で打ち合わせ。昨日の案件と今日の案件は、金額の多寡より事案のユニークさで動いている。いいかたちでまとまれば面白い。夕方仕事場に戻って漢字制作。三日遅れで家族に誕生日を祝ってもらう。
午前中は漢字制作、午後から取材と打ち合わせ。中堅どころのデザイナーさんたちからAXIS Fontに対する思いを聞いていると、積み重ねのうえに今この場があるのだなと実感する。