本日発売の日経MJに、金シャチフォントと濱明朝体の記事が掲載された。都市フォントの要点が非常にうまくまとまっている。これまでよりも幅広い層に、文字や書体に興味を持ってもらうためには、これまでとは異なる手段を講じる必要がある。

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ムサビの授業終了後、のどに違和感があったのでうがいをしたら、血が混じっていてうわってなった。本学内の美術館でやっている『絵の始まり 絵の終わり』と、民俗資料室ギャラリーの『中華世界の願いの形』を観て会社に戻る。河鍋暁斎の下絵は必見。あふれ出している情念の質量が半端でない。

きょうは朝から外での打ち合わせ。プロジェクトの共同推進者と事前すり合わせをおこなってからミーティングに臨む。持参したPDFが役に立った。午後から漢字修正に集中。

土曜日仕事場にMacを忘れてきたので日曜は終日オフラインで過ごす。結果増えるのは読書の時間。堅めの本をじっくり読む。

開発中書体の修正箇所の洗い出し。月曜日の打ち合わせに持参する資料を確認し、念のためPDFをアップデートしておく。「インフラとしての文字」という認識が共有されれば理想的。

問い合わせの数が増えても受注に至るケースは稀で、かたちになって世に出たとしても、自分たちが関与したことを公にできる案件はかぎられている。目減りしにくい資産である実績を積み上げ、意欲的に事業を進めるためには、自主開発という選択肢は不可避だろう。

東京快晴。カリフォルニアのような爽やかさである。塩ラーメンのあとに飲むレモンジンジャーが美味い。打ち合わせ少々、開発中書体の改善作業を終日。

右手にカール、左手に赤ペン。漢字のデザイン修正を終日。ウエイトのばらつきは、視覚補正のし忘れというより、数値的に矛盾がある場合がほとんどで、字画の種類・長さ・位置・画数などの文字属性をデータベース化して、字画の太さと文字の黒みにひも付ければ、70%くらいの完成度でウエイトを制御できるはず。

先方チームに試作書体の文字データを送付して一段落。用途の明快さが品質の向上を後押ししてくれる。ひと回り大きな枠組みでこの書体について話をする機会ができたので、いいかたちで今後の展開に結びつけられればと思う。

書体開発は長期にわたる場合が多いので、情報の取り扱いは慎重にならざるを得ないのだが、好材料を呼び込むためには情報を開示する必要がある。誰にいつ何をどこまでどういう順番でおこなうか。この塩梅がむずかしい。漢字のデザインチェックと改善作業を終日。先は長い。

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