妻が留守のため息子と二人で焼き肉を食べる。以前住んでいた自宅近くの牛角へ。となりのテーブルに若い夫婦と6,7歳の男の子。いま目の前にいる自分の息子が、十年前にはこの子と同じくらいの年齢で一緒にこの店に来てたんだよなあと思ったり。「酒を飲める歳になったらここでおごってくれよ」という私のことばに息子が返した微笑みは、悪いものではなかった。

午前中は漢字のブラッシュアップ、午後から長いミーティング。昼にミートソースのチーズ焼きをがっつり食べておいて良かった。食事大事。

上下左右、使用する位置によって先端の細まりかたが不自然に見える約物があったので、担当デザイナーに錯視調整の指示を出した。漢字のブラッシュアップを終日。

昨夕のミーティングで思わぬ提案があった。実現したあとの影響が予測できないため、慎重な検討を要する。漢字の修正作業を終日。

「さいきん鈴木さんとお酒を飲んだという人によく会いますよ」と言われた。この5年くらいほとんど外でアルコールを飲まなくなっているのに不思議なことだ。廃品回収の業者さんと不要パソコンを運び出していたら、いつのまにか私の自転車が軽トラに積んであるのであれれと思ったら、同じていどに古い同じ型の自転車だった。

あいさつがわりに息子の肩を軽くにぎってみたら、隆々とした丸みを帯びていておどろいた。さすがに水泳部で泳ぎこんでいるだけのことはある。鍛えれば応える体。心はどうだ。

アイデアをかたちとことばで書き留める。このうち9割は使いものにならないと分かっていてもやめられない。もちろん実現を目指して書き留めるわけだが、書かずにはいられないから書いているともいえる。

銀座で『ライゾマティクス グラフィックの死角』展、数寄屋橋で『Sony Design MAKING MODERN』展を観る。人形町で遅めの昼食をとって『文字塾』展へ。熱心な来場者が多く、おしなべて滞在時間が長いのが印象的だった。

もうおやつを食べてはいけない時間帯に入ってから口にするオレオがおいしい。改善対象にする文字の品質基準を上げてふたたび赤を入れていく。段階を経て良くなっていく感触の確かさは、地道なものづくり特有の喜びであろう。

ディスプレイ上でのデザイン確認と品質改善。夕方から漢字熟語の印字物チェック。漢字漬けの日々は、書体の安定度を高めるにはうってつけなのだが、仮名のデザインがお留守になっているのが少々気がかりだ。

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