新人がつくった漢字のデザインチェック。「狡」の右払いが太いという指摘がなかなか修正に反映されてこなかったので、シートを上下逆さにして見せたら即座に感知したもよう。錯視で違和が強調される効果を使ったチェック方法。

休みのあいだに読んだ本で面白かったのは、井筒俊彦の『意味の深みへ』。メルロ=ポンティの『眼と精神』はやや期待はずれ。デリダの『声と現象』はまったく歯が立たなかった。

きのうよりさらに気温が下がり、晩秋のような肌寒さ。スクワット130回。サフランライスを炊いて玉ねぎをみじん切りにし、後は息子にキーマカレーづくりを任せる。感心な受験生だ。

塩コショウの手羽唐はビールとともに、甘辛ダレの手羽唐はご飯とともに。たっぷり食べて栄養不足を補う。

午後から幕張メッセへ。CEATEC JAPAN 2016のブースを回る。コミュニケーションできる小型ロボットやジェスチャー操作可能なドローンに多くの視線が集まっていた。日本人は小さくてちょこまか動くものが好きなのだなあと思う。マリオにしても、引いて見ればノミかカエルみたいなところがあるし。

デザイン思考は結構なことだが、ニュアンスなんてどうでもいいという世界に抗う行為だってデザインではないか。そのニュアンスに日本のだしが詰まっているとしたら、知らないあいだにうすぼんやりしたものしかできなくなるよ。時代によりお客さんによってだしの材料を変えたり味の濃さを吟味する工程にも腕の見せどころ知恵の使いどころはあるでしょう。

今はできないと分かっていても、書体の理想的な作り方に関するアイデアをできるだけ伝えるようにしている。次のことを考えながら仕事をする習慣の大切さは、どれだけ強調しても足りないくらいだ。継承という課題もそこを抜きには考えられないはずである。

蕎麦を食べながら文字サイズに関する記事を読む。Mediumに掲載されているタイポグラフィ関連の記事は、広く共有できる感覚を元に書かれている内容が多くて参考になる。午後からベンチャー企業と打ち合わせ。将来性を見込んで初期投資的な視点で検討する。

オクラ初収穫。さすがにもうできないかと思っていた。味わって食べる。午前中は漢字制作、午後から雑誌の取材でインタビューとオフィスの撮影。ライターさんがDrop&Typeを使っているという話で盛り上がる。

金シャチ黒字のロゴを高解像度で出力して品質を確認する。これなら小さいサイズで使っても問題ないだろう。七割りがた体調が回復したので、久しぶりに体幹と筋力を鍛える。揚げたての串カツと琥珀エビス。

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