新人が進めている試作フォントのデザインをみる。当面の目標は方向性を定めること。あとでこうしておけば良かったという陥穽を避けるために、この段階では、試行錯誤のサイクルをできるだけたくさん回しておく必要がある。
社内でツールの講習会を一時間ほど。配慮の行き届いたプレゼンテーションだった。若いエンジニアと来年の話を少々。構想を実現するために補うべきものは何か。組織としてどこを強化し、どうやって伸びしろを広げるか。挑戦はこれからだ。
久しぶりに出先で打ち合わせ。これまで積み重ねてきたことの応用編。やはり今は蓄積を実績に変えていく時期なのだろう。活かしてこその蓄えである。
アクの強い書体はひとまずおいて、書体の価値を云々する際の基準のひとつは、その書体でしか表現できない固有の雰囲気があるかどうか、だと思う。問題は、書体ごとの雰囲気の違いを感じとる人が少なく、まず圧倒的多数の人が書体のことを気にかけないという事実である。さらに、書体が書体をまねる傾向が強いため、なおさら固有の存在価値がうすれ、ますます違いが分かりにくくなっていくという悪循環を生んでいる。新鮮な空気を巡らせたいのであれば、新たな生息域を求めるべきなのかもしれない。これは実に書体の生き方の問題でもある。
月見うどんを食べたあと仮名の修正作業に入る。明るいけど寒い。そういえばきのうはスモーキーな満月がいい感じだったな。
印刷博物館『世界のブックデザイン2013-14』。書体の使われかたを中心に一冊ずつ手に取って見ていく。セリフ系フォントの出番が減っていく傾向は、どこの国も同じようだが、今年はいっそうその感を強くした。
製品リリース間近の慌ただしさとは異なる、新しい計画が動きはじめたときの賑やかさ。収束から胎動へ。あとひとつ大きなプロジェクトの目鼻が整えば、ひとまず穏やかな気持ちで年末年始を迎えられそうだ。
試作してもらった少数の文字資料をもとに、次期開発書体のデザイン方針を検討する。昼すぎから冷たい雨。終日書体制作。
長いミーティングのあと、モスバーガーで昼食をとる。もどって書体制作。
朝と夕に書体制作。日中はイベントで外出。日常と非日常。