午前中は、自分が担当している部首の漢字制作と、新人がつくった漢字のデザインチェックをしつくこいくらいに行なう。漢字の生産を行なう際には、数値と感覚、いずれも判断の重要な拠りどころとなる。数値がかならずしも効率に寄与するわけではないし、感覚を優位に置くことがかならずしも品質を高めるわけではない。デジタルフォントの利点を活かすには、数値と感覚の相互を補完させて生産を進めるのが良いだろう。午後からタイププロジェクトのメンバー全員で、バージョン管理ソフトの講習を受ける。実作業を進めるうえで徐々に使いこなしていければと思う。
プレゼン資料を8割がた完成させて少し落ち着く。いちど社内レビューをかけたほうが良さそうだ。次は来週から始まる武蔵美の授業の準備だ。先日になって印刷工房の方針が大きく変わることを知り、どうやって組み立て直すか思案する。
午前中は、新人がつくった漢字のデザインチェックと担当部首の漢字制作。ていねいに見、ていねいに作る。午後からプレゼンテーションの資料づくり。全体の流れがうまくまとまらず自宅に持ち帰る。
さいきん街中やウェブでAXIS CondensedとCompressedを見かけるようになった。きょうもぐるなび電子マネーの店頭広告でAXIS Condensedが使われているのを見たばかり。リリースしたのがそれぞれ2007年と2009年だから、Condensedは7年、Compressedは5年が経過している。それにしても泣きそうなほど時間がかかる。かかりすぎ。泣かないけど。いま目立っているのがこちら、dHits FesでこれでもかというほどAXIS Compressedを使ってもらっている。先日は若い建築家が設計図面にAXIS Condensedを常用しているのを見せてくれた。まさしくここぞ!という使われ方で、これはうれしかった。みなさん、そろそろ安易な長体変形はやめて真性コンデンスを使いましょうよ。
半日英語の本を読む。苦手意識を少しでも軽くしたいので、ときどきペーパーバックを買ったり英文ニュースに目を通すようにしている。犬を苦手にしている人ほど犬に追っかられやすいのと同様、語学も逃げると追っかけてくる。話して分かり合えるレベルまでいけなくても、重要な情報を摂取する態度を保てる水準にはしておきたい。逃げたあげくに尻をかみつかれるのもいやだし。
生活のリズムが変わったことで体調が崩れぎみ。午後からレタースペースで漢字制作を少々。仕事のリズムを整えるにはこの作業が向いている。私にとっては漢方薬的な位置づけだ。経験や気質に応じて人それぞれの「生薬」があるのだろう。
午前中は漢字制作。午後から横浜ハンマーヘッドスタジオ新・港区で開かれている「撤収!展」へ。両見英世が濱明朝体(はまみんちょうたい)の漢字を展示している。夕方から新宿センタービルで武蔵美の全体会議。個別打ち合わせが長引いたため、そのあとの予定はキャンセル。10時ごろ会社に戻って大事な書類をプリントアウトして帰宅。
この五年はツールとワークフローの開発改善に力を入れてきた。これから五年は、新たなメンバーの協力を得て、その開発インフラを十全に活用していく段階に移っていく。遠く感じていた次の景色が視界に入りつつある。きょうの主な仕事は、漢字制作と新人デザイナーのインストラクション。午後からSkypeミーティング。
いつもより早めに出社して漢字制作に入る。お昼前に一時間ほどかけてこれまでに手がけてきたプロジェクトの概要説明をおこなった。午後から各種ツール類の説明。夕方から三者三様、各自持ち場での作業準備に入ってもらう。
四月一日。きょうから新たに三人がタイププロジェクトの社員として加わった。デザイナー二名、QAが一名。身が引き締まる。