日比谷図書館で「アール・デコの造本芸術」展を堪能したあと、gggでカール・ゲルストナー展を観る。前者は、繊細な線による挿絵本の美と官能。後者は、精緻な論理による色と形の操作と機能。かたやセリフの世界、かたやサンセリフの世界。アール・デコ展が霞ヶ関で、ゲルストナー展が銀座。これが逆であればイメージどおりなのだが、なぜかロケーションはさかさまだった。いずれにしても両極端。
若いデザイナーと漢字の新しい制作手法について意見交換。できることとできないことが徐々に明らかにかってきた。かなの試作。会社の忘年会。
復調したので朝から全開で書体制作。かなのかたちを大きく変えてみる。すこやかなるときは線もちまちましない。
体調がすぐれずお腹に力が入らない。こういうときはできるだけ良いものを見るようにする。多少なりともからだとこころがやわらぐ。
書体ファミリーが充実してきたことで打ち手が増えた。次の一手の選択肢が広がったことで意外な手筋が見つかるようになった。最善の一手を探る。
来年の布石をいろいろ。色々。
五十代がこれほどたいへんだとは思わなかった。夕食は味噌仕立てのつみれ鍋。あたたまる。
落葉みて嗚咽もれける五十路かな 茶門
昼はおでんを食べながら長話し。夜はそばを食べながら短い話し。
他県から来客あり。顔合わせのミーティングとしては十分な内容。むずかしい案件だが、必要な意思疎通はできたと思う。昼はスンドゥブ鍋。ひかえめな辛さだったので助かった。
漢字の新しい制作方法を若いデザイナーと一緒に考える。これがうまくいけば、保留にしていたアイデアをものにする可能性が一気に広がる。