受験勉強でふさぎこみがちな息子に、だめもとで『シン・ゴジラ』に誘ったみたら意外にものってきた。広くなった息子の背中を眺めながら、自転車をこいで地元の映画館へ。私が幼いころ父が連れて行ってくれたのが『ゴジラ対ヘドラ』だったか『ゴジラ対メガロ』だったのか記憶が定かでないが、『シン・ゴジラ』を息子と観に行ったことは忘れないだろう。

鵺(ぬえ)、鷸(しぎ)、鴉(からす)、鵲(かささぎ)、鶺鴒(せきれい)など、鳥の部をつくる。そういえばあした焼き鳥を食べに行くんだった。体調がすぐれないので夕食前に葛根湯を飲んでおく。

図書館に返却した本のなかに自分の蔵書が混じっていた。『大相撲力士100選』。最後に登場する力士は北の富士。44年前に刊行された本だもの。こんど父にプレゼントしよう。

書体デザインに集中している時期の微視モードから、戦略策定という巨視モードへの切り替えがむずかしい。頭を切り替える以前に、気持ちの切り替えがうまくいかないのだ。過去に戦略的な気分を盛りあげるのに効果があった手法を試してみたい。いずれにしても、その気になるには、一定期間ひとつの課題にのめり込む時間が必要だ。

リオ五輪が始まった。録画しておいた柔道と水球を主に観戦する。世界選手権3位のギリシアを相手に、3点リードで前半を終えた日本チームは、積極的にシュートを打っていく姿勢から後半守りに入ってしまい一点差で破れる。しかしギリシア相手にポセイドンジャパンはいかんでしょう。河童日本とは言わないまでも、せめてドルフィンジャパンとか。

寝床で会社のことを考えはじめてしまい、そのまま朝まで眠れなかった。仕方ないので夜明けとともに起き出して本を読む。朝食にクロワッサンとアイスコーヒー。

幼いころタイガーマスクのアニメを見て育ったせいか、格闘技の選手をいつもまぶしく眺めてきた。なかでも千代の富士は特別な存在で、強い力士になるというシンプルな目標をひたすら追い求めた横綱のなかの横綱だった。ウルフこと秋元貢。享年61歳。合掌。

フォントのリリース時期を見直すべき事案が発生。その次に発表する予定だったフォントの製品構成をコンパクトにして、こちらを繰り上げてリリースできないか検討する。手筋としては悪くないので、別の問題が派生しないかぎり前向きに捉えたい。

開発中書体の特性に合った使い方を吟味する。赤ペン片手に蕎麦をすすり、サンプルを眺めながらトウモロコシを食べる。花より団子、団子よりフォント。

タイププロジェクトがやってきたことの真意や、実現しようとしているプロジェクトの意図を評価してくれる人がいるという事実にはいつも励まされる。それだけに、いまだ強固とはいえない基盤をしっかり整えて、太くて強靭な柱を立てなければいけないと改めて思うのだ。

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