もろもろの準備が重なって、現場があわただしくなりつつある。といっても修羅場からはほど遠いおだやかな状況だ。それぞれ持ち分の延長線上で、必要な材料の多くを揃えられることはよろこばしい。周辺領域を耕すことで、新たな作物について考える余地ができる。

ドーナツで軽くお腹を満たして夜の新宿ピカデリーへ。『マッドマックス 怒りのデス・ロード』を観る。イカレ具合は最初のマッドマックスのほうがあきらかに上で、性根は(たぶん)いいやつばかりだったのが意外といえば意外。なんといっても日本には戦国武将というお宝があるのだから、いっそ荒木飛呂彦的世界観でぶっ飛んだ実写映画はできんもんかね。

ひと仕事を終えて自宅で焼きとうもろこしを食べる。冷房なしでまったく平気な暑さ。夏バテもなく、某テーマの学習もいい感じではかどっている。

図書館で借りた本をずんずん読んでいく。昼はぶっかけうどん。ひどい暑さも一段落。体幹トレーニングのあとの夕風がことさら涼しく感じられる。

広重と国芳ながむ夕涼み    茶門

新しいコンテンツがほぼ完成したところで先方のプロジェクトチームにダミーを送り、記載内容を確認してもらう。午後から半角かなの制作に入る。きょうの東京は今夏もっとも高い37.7度。連続猛暑日の記録を8に更新した。風呂上がりのカルピスが美味い。

8割くらいの出来で半角かなの主要なキャラクタをいったんつくり終え、この先は1000ptのサイズで完成度を上げていく。試作書体を紹介するページの構成と図版について若手デザイナーと相談する。夜、書体設計の背後にある意図を再考し、概念図に落とし込む。

レタースペースの二階で試作書体の仕様を検討している風景を撮影する。昼は冷やし担々麺。半角かなの制作を終日。

上絵師の工房におじゃまして、家紋の歴史と技術の一端を垣間みる。自然のエッセンスを凝縮したかたちの数々と、かたちに込められた縁起についての解説など興味は尽きない。仕事場に戻って半角かなの制作。

試作中書体の提供方法について議論する。今後の展開と齟齬が起こらないよう配慮するとともに、その書体にふさわしい提供の仕方を考える必要がある。午後から半角かなの制作に集中。自宅に遊びにきた大学の後輩と夕食。細密描写の職人技に感嘆する。

白くまアイスを食べて幸田露伴を読む。幸田露伴を読んで白くまアイスを食べる。芋づる式の読書で、いま関心をもっているテーマの深みにはまりつつある。

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