「ん」まで修正完了。前半は一日6〜8文字ペース、後半は5文字ペース。さかのぼって修正する箇所が後半になるほど増えるからである。自宅から自転車で石油ストーブを運び込む。日本の名湯シリーズ「登別カルルス」の湯に浸かる冬至。

終日ひらがなの修正。行きつ戻りつで作業速度は上がらないが、この書体があるべき姿に近づいている手ごたえはある。一音一音を確認したり、組み合わせてことばを奏でてみたり。ピアノの調律に似た作業といえるかもしれない。

年末読む予定の本が古本屋から続々と到着中。『トウ石如の書と篆刻』『書聖・金正喜評伝』など。ひとり居残りでひらがなの修正作業。組みサンプルを出力して自宅に持ち帰る。「り」まで終了。

大きな仕事にひと区切りがついた。しかしまだいろいろあるし、悩ましいできごとはいっこうに減る気配はない。海外の雑誌から寄せられた一問一答に入魂の回答。

定例ミーティングを終え、平仮名の修正作業に集中。全文字ほぼすべてのアンカーポイントを触っているので、修正というより大幅改訂に近い。読み心地にどのような変化が現れるのか、早く確認したい。

所用を済ませたあと中国の書の目習いと手習い。昼はシマダヤの味噌ラーメン。ネギとチャーシューを加えて。林語堂の『蘇東坡』を再読。

そぼ降る雨。AXIS明朝の平仮名修正。書体をつくる難しさ面白さ怖さ、さまざまな思いが日ごとに出入りする。夕食にさんまと大根おろし。

筆墨を借りて勧められるまま文字を書く。筆を運ぶにつれ興にのり、嬉々として黒々と。最後に答え合わせして、とある書体の流派に沿った書き方を見せてもらう。

 禿筆に墨たつぷりと冬日差す  茶門

午前と午後にミーティングが一本ずつ。カップ麺ウイーク。な行まで良い手ごたえで進んだが、「ひ」でつまずく。

終日ひらがな。歯切れが良く安定感があって気持ちのいい書体にしたい。我々の時代の明朝体をつくりたい。この先長く使ってもらえる明朝体をつくりたい。

<< BACKNEXT >>