某誌に依頼されたエッセイ。五本書いて三つがお蔵入り。畑ちがいとはいえ、予想以上に手こずった。これまで意識していなかった過去の出来事が、いまある自分につながっていることに気づくなど、自己形成に関わる大切な風景を思い出すきっかけになったのは、苦心したからこそといえるだろう。