教えることがいちばんの学びとはよく言われることだが、じっさい鍛え直すか磨き直すかせずに教壇にあげられる知識はほとんどない。長く続けている授業でも時に応じて内容を見直しているのは、飽きること錆つくことへの恐れがはたらいているせいかもしれない。学習に対する最大の報酬は、知らなかったことを知るよろこびであり、それを伝える相手がいることだろう。