開発中フォントの詰めデータを印字物で確認する。制約がデザインを磨くという言説をときどき見かけるが、こと日本語フォントに関して言えば、仕様に関する制約の多くは、書体デザインの可能性を狭めている。仕様だけの問題ではなく、アプリケーションやラスタライザが対応しなければ解決できないということは分かっているし、いたずらに手をこまねいているわけではないのだが、歯ぎしりし続けて二十年というのは、いかにも長すぎる。