長らく仮留めになっていた書体に手をつけてみる。いちど離れた書体に呼吸を合わせるのはちょっとたいへん。まずは準備体操のようなところから。徐々に身体を水になじませるようにして、開発を本格的に再開するまでにこの書体固有の感覚をとりもどしておきたい。たとえればこれは遠泳に臨む心境に近い。ひとたび生産が始まれば、泳ぎきるためのフォームとペースをつかむのが大事な要素になる。