社内のデザイナー諸氏から、試作書体に対する意見を送ってもらう。みごとに好みが分散した。コメントも多様かつ有益で、試作したデザイナーの励みになったと思う。

リモートスタッフの報告書に目を通してフィードバック。空間設計の会社を経営している大学の同級生から連絡があり、互いの近況報告をおこなう。きょうは小塚さんからも電話があったりとコミュニケーションの密な一日だった。

武蔵美オンライン授業初日。想定していた通信上のトラブルはいっさいなく、顔出しNGやバーチャル背景の学生もおらず、むしろアットホームな雰囲気で3時間の授業を終えた。北海道や福島、兵庫や愛媛の実家に居ながらにして学生が授業に参集して、最後までつつがなく実技指導をおこなって作品が完成したら、かえって考えさせられることが多いような気がする。19時から武蔵美オンライン会議。きょうの授業で得た知見を同僚の先生方と共有する。

定例ミーティングでZoomを使うため、出社している三人はそれぞれ別の部屋に移動。昼はホットサンド。多めに作った小倉あんトーストをお裾分け。カタカナの制作と開発中フォントのデザイン確認。

快晴。午前中は別書体の漢字デザインチェック。一定の水準を満たした全漢字の制作がひと通り終了した。諸事情をよそに淡々とノルマをこなしてくれる人がいるのは心強い。

開発終盤にあるフォントの品質をもう一段上げるため、全漢字のデザインチェックと赤入れをおこなう。急に気温が下がったせいか体調が良くない。なんどか休憩をはさみながら予定の2ウエイト分を終えた。夜は山芋とおかひじきのおやき。

感覚が冴えてくると手と目が一体化し、書体と自分の境い目があいまいになる。思考を経ないため作業も速い。集中度と品質は比例関係にあり、ある種のフロー状態に入ったとき書体は見違えるほど良くなる。

足りないグリフを制作し、濁点付きの仮名と小仮名の調整をおこなう。これで組版サンプルの確認精度が上がるし気分も上がる。

昨晩のうちに仮名の最新データを担当デザイナーに送付し、今朝は各プロジェクトの進捗報告に目を通してコメントを戻す。午後は仮名のブラッシュアップ。19時から21時45分まで武蔵美のオンライン会議。

開発初期段階の仮名からいったん手を引いて、最終段階にあるフォントの仮名のブラッシュアップに入る。集中の度合いが増すにつれ感覚が澄んでいくのが分かる。

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