新しい書体をつくりはじめると、つくる過程のなかで新しい気づきを得ることが多い。今まで通りではない書体のむずかしさは、小さな発見の喜びによって報われる。その発見は、ときに書体設計の原理的な部分に触れることもあり、私が書体制作の現場から離れられない理由のひとつになっている。