十数年前に手がけた書体に文字を追加する依頼が入った。一瞬若手に任せようかと思ったが、自分でやることにした。なつかしくもほろ苦い一方、十年以上前につくった文字がまだ現場で生きていて、新たに継ぎ足す用が生じている有り難さをかみしめている。