『テクニウム』を読み終えて、午後から書体制作。テクノロジーと人は、さらに共生の度合いを深めていくのはまちがいないが、人間以外の生き物にとっては迷惑な話だろう。平行して読みはじめた『バイオフィリア』のめくるめく生態系のなかに、テクノロジーの居場所を見つけるのはむずかしい。人間と共存しつつ、さらには自律的な振るまいを目指す機械に、多様な生物との共生は可能だろうか。人のからだはたやすく土に還っても、からだに埋め込まれたチップは食べ残されそうだ。微生物に好まれる素材を選ぶか、分解するナノテクを駆使するか。その気にさえなればハードルは高くない。「自律」の意味はそこにある。自然からの要請はないだろうから。