あさっての対談の主題についてぼんやり考えていたら、ふと『春と修羅』のことを思い出した。現象と幻想、風景と予兆、明滅と結像、変容と即興。まとまりのないふわふわとした連想にすぎないが、文字の将来を考える上で、なんらかの手がかりを暗示しているように感じられた。電子活字は心象スケッチを写すことができるだろうか。かつてアラン・ケイは、ファンタジー増幅装置としてパーソナルコンピュータの基本概念を提示したものだった。