玉川上水のせせらぎを横に木もれ日を抜けて武蔵野美術大学へ。この道はほんとうに気持ちが良い。学生はあまり興味なさげだが、十年経ったら大切な思い出になっていることだろう。流されてしまった時間はすべて忘れてしまうのに、水や雲の流れをぼんやりと眺めていた時間とその風景のことはいつまでもなつかしく思い出される。穏やかな感情を伴った記憶とは不思議なものである。