近代中国グラフィックデザイン発祥の地と言われている深圳は、いまなお印刷関連の仕事が非常に盛んな都市である。優秀なグラフィックデザイナーもこの地に集結しており、世代・分野・地域を超えた交流が密に行なわれている。イギリス文化の色濃い上海に近いこともあり、歴史的・地理的な成り立ちを背景に、デザインとビジネスがしっかりかみあう風土が育まれてきたようだ。中国各地から集まった約30人のデザイナーと四川料理を食べたあと、深圳図書館のホールでGDA(中国グラフィックデザイン協会)主催の『漢字二十四時』という展覧会を観る。同ホールにて「書体開発の意義」というタイトルで講演会をさせていただいた。参加者は300人ほど、与えられた一時間を使い切る。夜は広東料理と白酒で中国のデザイナーと交流を深める。