今回は、Sofie Beier著、『Reading Letters』を紹介します。
本書は書体の視認性ついて詳しく解説しています。一見硬いテーマですが、見るだけで納得がいく図版も豊富に取り入れている為、簡単に理解できるように工夫されています。また、視認性という大きなテーマはありつつ、文字の歴史、形状、視点移動や人と文字との距離などといった本当に様々な方面から掘り下げているため飽きることなく読み進めることができます。
書体において読みやすい、というのはどういうことなのか。簡単なように思えて、かなり深いテーマに歴代の書体デザイナー達がどのように向き合い書体を制作してきたか、またそれを筆者が根気よく考察していることが理解できます。それでもなお明確な答えはありません。しかし、様々な観点から考えることでその書体なりの最善に近づくことができると思わせてくれます。書体の視認性について深く学んでみたい方におすすめの一冊です。
書籍情報:
『Reading Letters』
著者:Sofie Beier
発行:BIS Publishers
購入情報:
アマゾンでは中古品が購入できますが、残念ながら、公式サイトでは販売を終了しているようでした。
https://www.amazon.co.jp/Reading-Letters-Legibility-Sofie-Beier/dp/9063692714
(KY)
用語
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