フィットフォントサービスの紹介04「自動フィッティングツール」

タイププロジェクトでは、欧文フォントにぴったり合う日本語フィットフォントを見つける作業「フィッティング」を支援するツールを開発し、利用しています。 このツールは、ターゲットのグリフから水平ステム幅、垂直ステム幅、字幅、キャップハイトなどの情報を取得して比較し、組み合わせる候補となる日本語フィットフォント、組み合わせる際の欧文側の拡大率、ベースラインシフトなどを算出します。こうし…

TPの書庫から「明朝体の歴史」

今回は、竹村真一著の『明朝体の歴史』を紹介します。 本書は紙や布についてや印刷の起源から始まり、文字や書体の変遷、中国での明朝体の発生にいたるまでの経緯、そして日本に伝わって定着するまでの過程がまとめられています。 楷書が変形してどのように明朝体になっていったかについての章では、版下となる書かれた文字と書いた人に対する気持ちや、書道的な持ち味を捨てられずに残った楷書の筆跡が明朝…

Webフォントのデザインテクニック03「改行位置を指定しよう」

大きい見出しなどに Web フォントを利用する場合、画面やウィンドウサイズによっては、改行位置がデザインの意図通りでないものになることがあります。 これを解消するために、改行可能位置を示す<wbr> 要素がありますが、日本語の場合は、1文字1単語と解釈されてどこでも改行してしまうので、現状は、以下のように少し複雑な指定をする必要があります。 上が何もしていないもの、…

フォントの組版機能05「Adobeアプリの〈文字ツメ〉」

InDesign/Illustratorには[文字ツメ]という機能があります。前回触れたトラッキングが一律詰めであるのに対して、[文字ツメ]では文字ごとに詰め量が変わります。 [文字ツメ]はパーセンテージで指定しますが、これは「サイドベアリングを何パーセント削るか」を意味しています。たとえば[文字ツメ]100%では、サイドベアリングを完全に削ります。これは前後の文字とバウンディ…