21.11.29シリーズおすすめの一冊 / 今月の一冊 今月の一冊(2021年11月)『デザインワークにすぐ役立つ欧文書体のルール』 今回は、カレン・チェン(Karen Cheng)著、白井敬尚 監修、井原恵子 翻訳の『デザインワークにすぐ役立つ欧文書体のルール』を紹介します。 こちらは2006年に『Designing Type』として出版された本の日本語翻訳版です。 欧文書体の歴史や書体制作の基礎知識がまとめられています。欧文書体のデザインには、大文字・小文字・数字・記号などカテゴリーの異なる文字群を一つの…
21.11.22シリーズ和文書体デザイン / 漢字・ひらがな・カタカナのデザイン 漢字・ひらがな・カタカナのデザイン02「字面」 フォントの各グリフは「仮想ボディ」と呼ばれる四角い枠にデザインします。さらに和文グリフでは仮想ボディから一回り小さい枠「字面」を設定して、文字の大きさを揃える目安にします。この「字面」でも漢字と仮名で違いがあります。仮名は元々漢字の省略から成り立ったため画数が少めで内部の空間が広くなりやすく、漢字と同じ字面に合わせて作ると文字が大きく見えてしまいます。そのため、一般的には仮名の…
21.11.15シリーズ開発ストーリー / 東京シティフォント開発ストーリー 東京シティフォント開発ストーリー02「和文との調和」 和文はTPスカイローコントラストを採用しています。欧文のコンセプトとデザインがある程度固まったところで、和文との調和をとる作業が始まります。試作段階では欧文が小ぶりに見えたため、さまざまな大きさを試し、最適なサイズを探りました。 また、字幅の狭い文字に取り掛かった際には、そのまま欧文を組むと少し上がって見えてしまうという問題点がありました。それを解決するため、欧文を下げることで…
21.11.10シリーズWebフォント / Webフォントの概要 Webフォントの概要01「Webフォントとは」 Web フォントとは、フォントデータをインターネットから読み込み、Web ページをそのフォントで表示することができる技術です。 日本ではまだ常用とは言えませんが、英語圏では既に多くのサイトやサービスが Web フォントを利用しています。 試しに、同じサイトを別のフォントで制作してみました。※これらのサイト・画像の情報は本記事用に作成した架空のものです。 変えているのはフォントの…
21.11.02シリーズその他 / 機械学習と書体 機械学習と書体03「機械学習を用いた書体の品質保証」 ※ 本記事はATypI 2019 Tokyoでの発表を元に作成しています。(https://www.youtube.com/watch?v=va0NnxdgrqA) 書体デザインの品質保証を行うのに、人によるチェックだけではなく、機械学習を用いたチェックが行えると考えられています。一貫した書体を持つ文字は、全ての文字で共通の「書体特徴」を持っていると考えられます。その書体特徴を…