フィットフォントサービスの紹介01「フィットフォントとは」

タイププロジェクトが提供しているフィットフォントは、ウエイトやコントラスト、字幅などのパラメータを自由に調節できるデザインソリューションです。複数の軸のパラメータをシームレスに調整できるという特徴からバリアブルフォントを思い浮かべる方も多いかと思いますが、フィットフォントはバリアブルフォントとは異なる特徴を持っています。 バリアブルフォントがアプリケーション上のスライダーなどで…

TPの書庫から『日本レタリング史』

今回は谷峯藏 著の『日本レタリング史』を紹介します。 寺社扁額の構成書体(タイポグラフィ)さまざま、和様書流の系譜、江戸期各職域のタイポグラフィ、の三章立てで日本のレタリング史について書かれた本です。 巻頭にたっぷりと掲載されている扁額の書跡が、この本を読もうと思ったきっかけでした。個人的に意外で新鮮に感じたのは、楷書や行書の代表作で知られる平安時代の能筆家が、扁額で…

書体づくりの舞台裏「Slackのカスタム絵文字作ってみた」

ビジネスチャットツール「Slack」では絵文字でのリアクション機能などがあり、デフォルトの絵文字に加えてカスタム絵文字を登録することができます。 「お願いします」「ありがとうございます」などのカスタム絵文字はちょっとした受け答えにも使えて便利です。しかし、小さな正方形にテキストを収めるため過度な長体変形がされているケースを目にします。そこで今回は、字幅のバリエーションが用意され…

TPスカイ モダン Blk 開発ストーリー 02「骨格・太さ」

TPスカイ モダン Blkの制作は、TPスカイ ローコントラスト Bから骨格を広げて筆画を太くする作業でした。画数の少ない漢字は骨格を広げるゆとりがあるのですが、画数の多い漢字は太い線が混み合うので筆画を動かす余地が限られています。両者が一つの組版の中に混在しても揃って見えるように試作を重ねながら骨格の広げ具合を調整しました。 スタンダードな和文書体の中では特に太いウエイトを目…