22.08.30シリーズ和文組版 / フォントの組版機能 フォントの組版機能01「OpenTypeフィーチャーって何?」 たとえば「にゃー」という文字列を横組みにしたときと縦組みにしたときでは、小書きの「ゃ」と音引き「ー」の形が違っています。当たり前と言えば当たり前の挙動なので、普段あまり意識されることはないかもしれませんが、これもOpenTypeフィーチャーが実現していることのひとつです。 OpenTypeフィーチャーは、文字を読みやすく、あるいは美しく並べるために、OpenTypeフォントが内…
22.08.22シリーズおすすめの一冊 / TPの書庫から TPの書庫から『江戸の本づくし-黄表紙で読む江戸の出版事情-』 今回は、鈴木俊幸著の『江戸の本づくし-黄表紙で読む江戸の出版事情-』を紹介します。山東京伝作の『御存商売物(ごぞんじのしょうばいもの)』を読みながら、江戸の出版事情を解説する内容です。 『御存商売物』は江戸時代に出版された黄表紙(大人向けの読み物、絵本)で「通」な読者へ向けた小ネタが満載、私の所感でまとめると出版物擬人化ラブコメディです。当時の絵本「青本」「赤本」「黒本」や、浮…
22.08.15シリーズその他 / 書体づくりの舞台裏 書体づくりの舞台裏:Instagram投稿より「フォントに含まれる様々な点」 今回はタイププロジェクトのInstagramから文字の「点」を集めた投稿の紹介です。「点」は文字の中の小さな要素ですが、それでもきちんとその書体らしさが出ています。 あつめた「点」は以下の5種類です。 「活」の一画目 「j」の点 「,」コンマ 「ぶ」の濁点 「ぷ」の半濁点 左は濱明朝 ディスプレイ H、右は金シャチフォント 姫 Bの点です。 濱明朝 ディスプレイはコンマの点から…
22.08.08シリーズ使用事例紹介 / TPフォント使用事例紹介 TPフォント使用事例紹介「書籍のタイトル その2」 パッケージや書籍、Webサイト、広告など各媒体でのタイププロジェクトのフォントの使われ方を事例を元にご紹介していきます。 今回は、TP明朝* が使用されている書籍をまとめてご紹介します。 *一部調整されている文字も含みます。 「分析哲学 これからとこれまで」 著者:飯田隆 発行:勁草書房 書籍情報:https://www.keisoshobo.co.jp/book/b51021…
22.08.01シリーズ和文組版 / 漢字と仮名の組み替え 漢字と仮名の組み替え02「SST JP」 今回はタイププロジェクトの漢字仮名組み替え事例としてSST JPをご紹介します。 SSTは、ソニー株式会社とMonotype社が共同開発したコーポレートフォントで、ソニーの製品パッケージや名刺などで使用されています。タイププロジェクトはMonotype社より委託を受け、和文フォントであるSST JPを開発しました。ソニーに提示された「プロダクト感」をデザインに展開したオリジナル…