「強靱」「靱帯」などの語で使われる「靱」にはバリエーションが多く、字体おたく的には話が長くなりがちな例なのですが、ばっさり削って図には2つだけ並べました。
皆さん、なじみがあるのはおそらく左のほうではないでしょうか。右のほうは、一時期写植機の文字盤で使われていた形で、写植の時代には書籍でよく見かけました。この字体が、写植経由でJISの文字コード規格の1978年版に使用され、それから45年の歳月を経た今でも、OpenTypeフォントのグリフ置換機能によって召喚することが可能となっています。
実はこの右側の字体の「靱」はわたしのお気に入りで、いつか使ってみたいと思っているのですが、なかなかその機会が巡ってきません。このブログ記事がその機会だと言えないこともないですけど。
(mm)
シリーズアーカイブ 和文組版 / フォントの組版機能
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- フォントの組版機能15「エキスパート字形(expt)」
- フォントの組版機能14「任意の合字(dlig)その2」
- フォントの組版機能13「任意の合字(dlig)」
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- フォントの組版機能08「メトリクスカーニング」
- フォントの組版機能07「カーニングのいろいろ」
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- フォントの組版機能05「Adobeアプリの〈文字ツメ〉」
- フォントの組版機能04「どの詰め機能を使う?」
- フォントの組版機能03「詰め組みのしくみ」
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- フォントの組版機能01「OpenTypeフィーチャーって何?」