フォントの組版機能14「任意の合字(dlig)その2」

前回は、欧文フォントであるHama Mincho Itilicを例として、オプショナルなリガチャを呼び出す「任意の合字(dlig)」について紹介しました。日本語フォント場合、「任意の合字」は、「FAX」を「℻」に、「ミリバール」を「㍊」に、「株式会社」を「㍿」に置き換えるようなパターンのほかに、「JIS」を「〄」のような例もあります。そう言えば、話は完全に脱線しますが、JISマークは2004年に変更になったので、若い人はこの旧JISマークを見たことがないかもしれませんね。

都市フォントプロジェクトのひとつである金シャチフォント 姫は、左右の金シャチマークを含んでいて、これを出力するために「任意の合字」を利用しています。「右鯱」「左鯱」から変換できます。

日本語フォントの「任意の合字」は、テキストの一部を選択して適用することを想定しているため、うっかりテキスト全体に適用したりすると、わけのわからないことになるので気をつけてください(OpenTypeフォントあるあるのひとつです)。

(mm)

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