
タイププロジェクトのデザイナー達に「デザインするのが難しいと感じるグリフ」は何かを聞いてみました。
前回は画数について言及した回答を紹介しましたが、今回はその他の回答と欧文グリフについての回答も紹介していきます。
和文関連のグリフでは「ふ」を挙げた人が2名いました。どこをつなげてどこを離すかなど骨格のバリエーションも多いですしバランスを取るのが難しいグリフなのかもしれません。

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書体によって変わることが多いですが、意外に手こずるのが「へ」と「ふ」。
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「の」「ふ」「女」
「の」誤魔化しが効かない感じ
「ふ」バランスの取り方
「女」1、2画目の左払いの角度のバランス
欧文グリフについては「s」「y」が挙げられていました。

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S:
外と内の曲線のバランスと太さ
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S, s, y:
太さやカウンターの広さのバランスを取るのが難しい。 特に太いウェイトでは納得がいく形に仕上がるまで時間がかかる。
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y:
バランスが難しい
その他には音楽記号について言及していた回答もあります。 音楽記号は比較的使用する機会が少ないですが、フォントによってどうデザインが違うのか見比べてみると面白いかもしれません。
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♪♯♭:
吹奏楽部だったのでイメージが出来すぎているのか、そのフォントらしさをどう入れていくか悩みました。
今回の質問は回答内容の個人差が大きかったですが多くの回答に「バランス」というワードが登場しました。
どういった形にデザインの難しさを感じるかは人それぞれでも、デザインをする上で「バランスを取ること」に着目するのはどのデザイナーにも共通している視点だということが伺えます。
(XYZ)
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