フォントを作る人に聞いてみた その3:好きなひらがなグリフ1

タイププロジェクトのスタッフ達に「好きなひらがなグリフ」は何かを聞いてみました。

今回の質問に対しては回答したひらがなを選んだ理由として「書体全体の特徴がよく現れるグリフだから」というものが多くありました。
前回の「好きな漢字グリフ」についての回答でもそうでしたが、一つのグリフから書体全体の個性を読み取るのは普段から様々な書体に触れ、いかに個性を持った書体を制作するかを考えている書体デザイナー・エンジニアならではの視点だと思います。

た、な、の:
フォントの特徴がよく出る字だからです。特に「の」はあまりデザインを表現する箇所が少ないのに、見比べると違いがあるので好きです。

の:
筆の入りや、筆が一周するので、その変曲をどう扱うかという、書体における筆の性質がよく現れるため、書体を見るときは必ず見る文字です。

い:
意外に書体の個性が出る。

あ:
筆の入りや、筆が一周するので、その変曲をどう扱うかという、書体における筆の性質がよく現れるため、書体を見るときは必ず見る文字です。

また、実際に制作したり見たりする際の印象について言及されていた回答もありました。

あ、か:
ひらがなを作っているとき、「あ」や「か」の形がぴたっと決まると、うまくいきそいうな気がするから。

ふ:
どこを繋げてどこを離そうか、悩むのが楽しいです。

む、を:
筆の運びがよくわかって、見ていて楽しいから。

ひらがなは構成要素が少なく個性を出すのが難しいグリフもありますが、それぞれのグリフやそれを構成する1つ1つのパーツからデザインの特徴を見出す作業はデザイナーにとっての楽しみなのだということが伝わってきます。

XYZ

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