フォントを作る人に聞いてみた その1:書体デザインに興味を持ったきっかけ1

タイププロジェクトのスタッフ達に「書体デザインに興味を持ったきっかけ」は何かを聞いてみました。

今回の記事では書体デザイナーの回答の中で一番多かった、学生時代の授業がきっかけだったというコメントを紹介します。

大学1年生のタイポグラフィの授業。小学生の頃から「多くの人が日常的に使うものを作りたいな」という気持ちがあって、プロダクト系を考えたりした時期もありました。それが書体デザインに繋がったのは大学1年生のタイポグラフィの授業です。

黒板のノート書き写しや漢字の書き取りが面白かったことや、大学時代の活版実習が楽しかったことから興味を持つようになりました。活版実習の時に教授と話して書体デザイナーの仕事を知りました。

大学での授業。もともと潜在的に興味はあったが授業で学ぶことではっきりした。

学生時代に小塚昌彦さんの講義を聴いたことがきっかけです。スクリーンに大写しになった欧陽詢の楷書が強く印象に残りました。

大学の授業がきっかけで書体デザインという仕事に興味を持った。中高時代からノートの表紙にレタリングをしたり本やCDのタイトルロゴを模写してみたりしていたが、レタリング・ロゴデザインと書体デザインというジャンルが別物であること、普段パソコンやスマホで使っている書体も一文字一文字デザイナーが制作していると言うことを大学のタイポグラフィの授業を通して知った。

視覚調整の課題

欧文スペーシングの課題

デザイナーのほとんどは美術系大学の出身なのでそこでのタイポグラフィ関連の授業などから影響を受けた人が多いようですが、これらの回答を見ると「知る機会・学ぶ機会」があることの大切さを感じます。

普段の生活の中で書体を見たり使用したりする機会は多いですが、それらが作られる工程や作り手が表に出る機会は決して多くありません。今回の回答にあるような書体デザインを知るきっかけとなっている授業や講演会が増え、より多くの人に興味を持ってもらえることを願っています。

そしてこのスタッフブログもそういったきっかけの一つになれば嬉しいです。

XYZ

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