フォントを作る人に聞いてみた その5:好きなラテンアルファベットのグリフ

タイププロジェクトのスタッフ達に「好きなラテンアルファベットのグリフ」は何かを聞いてみました。
前回までは漢字・仮名といった和文のグリフについて好きなものを聞いてきましたが、今回は欧文のラテンアルファベットについて好きなグリフを聞いてみました。

回答が多く集まったのは「a」と「g」です。

g:
特徴量が多いので、いろんな足し引きがしやすく、バリエーションも多いので、見ても作っても楽しいと思うグリフです。

G, S, a, g, j :
組んだときの見え方が重要なのは言うまでもありませんが、ひとつのフォルムに見どころが多く、書体の特徴と作り手の技倆が表れやすいから。

R, Q, g:
フォルムが好きなのと、デザインの特徴がよく現れる、または落とし込めるアルファベットだと思うからです。

R, a :
カウンターの大きさ、終筆の長さなどアレンジできる要素が多い。aは特に母音としての使用頻度も高いので書体の個性を出しやすいグリフだから。

g:
形とは関係ないですが「二階建ての」「眼鏡の」の呼び方を知ったとき、いいなと思いました。

a:
作るときに一番始めに出てくるから

デザイン要素が多く個性を出しやすい、書体の特徴になりやすいという回答理由が多くみられました。 確かに a と g は一階建・二階建てなど骨格自体のバリエーションもありますし、アレンジしやすい要素を複数持っている特徴的なグリフだと思います。

ラテンアルファベットは同じ形のパーツがパターンのように繰り返される形状のグリフも多いですが、その中でも固有の要素を持っているグリフが目を引きやすいということがその他に挙げられているグリフからも見受けられます。

Q、G:
OとCに飾りをつけたようでオシャレさんですね。

k:
名前の頭文字でよく目にしているから。

i:
Garamond Italicのiが好き。

(XYZ)

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