TPの書庫から『日本レタリング史』

今回は谷峯藏 著の『日本レタリング史』を紹介します。 寺社扁額の構成書体(タイポグラフィ)さまざま、和様書流の系譜、江戸期各職域のタイポグラフィ、の三章立てで日本のレタリング史について書かれた本です。 巻頭にたっぷりと掲載されている扁額の書跡が、この本を読もうと思ったきっかけでした。個人的に意外で新鮮に感じたのは、楷書や行書の代表作で知られる平安時代の能筆家が、扁額で…

TPの書庫から『ジョンストンのロンドン地下鉄書体』

今回は、ジャスティン・ハウズ著、後藤吉郎 翻訳の『ジョンストンのロンドン地下鉄書体』を紹介します。 1916年にロンドン交通局のために制作された地下鉄書体のジョンストン・サンズ。本書は書体を制作したエドワード・ジョンストンの功績や書体の制作過程、ブルズアイのロゴやリデザインされたニュー・ジョンストンについてなど豊富な資料とともに紹介、解説されています。 試行錯誤していくつも書か…

TPの書庫から『文字の美・文字の力』

今回は、杉浦康平編の「文字の美・文字の力」を紹介します。 この本にはアジア圏の様々な文字意匠がまとめられています。韓国の文字絵、京都の「大」文字焼きや、「壽」を印した中国の隈取り、クメールの男性の肌に広がる文字護符の文身など。筆者のアジア文字研究の資料の中から選ばれて掲載された文字意匠は、80点に及びます。 本書は、それらの文字意匠を特徴ごとに分けた5つの章で構成されています。…

TPの書庫から『されど鉄道文字』

今回は、中西あきこ著の『されど鉄道文字 駅名標から広がる世界』をご紹介します。 日ごろ電車を利用する中で欠かせない案内や駅名の表示に使用されている書体が、どのようにして選ばれたのか気になりました。タイププロジェクトのAXIS Fontも西武鉄道のサインシステムに使用されており、本書で言及されている鉄道で使われてきた旧い文字から現在までのつながりに興味を持ち選書しました。 職人に…