パッケージや書籍、Webサイト、広告など各媒体でのタイププロジェクトのフォントの使われ方を事例を元に紹介していきます。 今回は、広告をご紹介します。
※一部調整されている文字も含みます。
企画展「アリスの世界展―不思議な冒険の招待状―」告知チラシ
広告主:高知県立文学館
URL:https://www.kochi-bungaku.com/exhibition/8473/
【使用されているタイププロジェクトのフォント】
表面・一部裏面:金シャチフォント 姫
高知県立文学館で、昨年開催された企画展「アリスの世界展―不思議な冒険の招待状―」の告知チラシなどの広報物に金シャチフォント 姫が使われています。
ジョン・テニエルのイラストと赤青黄のグラデーション、そして少し平体処理をした金シャチフォント 姫が不思議な世界観を感じさせてくれます。
一般的な明朝体と比べ装飾性が高く、独特のかたちや躍動感のある筆画が特徴の金シャチフォント 姫が和文の多くの部分で使用され、「アリス」の奇妙で愛すべき物語世界の魅力を伝える助力となれているのではないでしょうか。
また、都市フォントプロジェクトのひとつとして、名古屋文化の象徴を取り入れた金シャチフォント 姫が「アリス」の世界とマッチしていることもとても新鮮です。
都市フォントプロジェクトについて、詳しくは下記の記事をご覧ください。 https://typeproject.com/story/3740
「東京都市大学」電車内広告
広告主:東京都市大学
URL:https://www.tcu.ac.jp/guidance/trafficadvertising/
【使用されているタイププロジェクトのフォント】
キャッチ・リード・ボディーコピー:AXIS Font コンデンス R
東京都市大学の電車内広告のコピー部分にAXIS Font コンデンス Rが使われています。
テキストが主な構成要素ですが煩雑な印象はなく、情報の整理がしっかりとされたデザインとすっきりとした長体フォントで誠実な印象を受けます。
3つの字幅(ベーシック、コンデンス、コンプレス)を持つAXIS Font ファミリーでは、限られたスペースに多くの情報を入れる際に、文字を小さくするのではなく、字幅を調整して対応することができます。その特徴を活かして、この事例ではAXIS Font コンデンスが読みやすさと美しさを担保しつつ情報空間を効率よく活用しています。
(KT)