今回扱うのは音引きと踊り字です。
音引き(ー)はシンプルな一本の線のようでいて、やはり各フォントに合わせてデザインする必要があります。縦組み用と横組み用の作り分けもあり、ただ回転させるのではなく起筆終筆の形を変えたり線の角度を調整したり同じくらいの太さに見えるように細かな調整を加えたりしています。音引きの制作は仮名のデザインが決まった後にしたいと思うこともあるのですが、カタカナの制作中に単語を組もうとすると長音を含むものが多いため早々に音引きが欲しくなります。
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踊り字は「ゝ々〃」など同じ文字の繰り返しを表す約物の総称です。「ゝ」は一の字点、「々」はノマ点、というようにそれぞれの呼称もあります。「々」を明朝体で見ていると、パーツが漢字風のものと仮名風のもので2種類があることがわかります。
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同じくデザインが分かれる踊り字としてノノ字点「〃」があります。パーツが仮名風のものと図形のようなものの2種類で、こちらはサンセリフ体・ゴシック体のフォントでも違いが見て取れます。
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(担当T)