フォントで之繞の文字を打ってみると「近送通」と「迚遙迴」のように之繞の点が1つのものと2つのものがあります。他にも、示偏の文字なら「祁祇禰」のような”示”形と「社祝福」のような”ネ”形の2種類です。このようにひとつの部首が複数のバリエーションをもつことがあります。文字セットによっては2種類両方作る文字もあるのですが、2種類目は漢字の意味合いに既視感を覚えつつの制作になります。
漢字に関する基準が作られたりそれが更新される過程で字体の統廃合が起こり、現在では前述したような文字セットが使われています。手書きやロゴタイプにする際はまた基準が変わって自由度が上がりますし、さらに漢字圏では地域ごとにそれぞれ違う字体で定着している部首もあるので、実際は1つの部首に対してさらに多くのバリエーションがあることも珍しくありません。
(担当T)
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