漢字制作と部首02「呼び名」

それぞれの部首がどう呼ばれているか、「木偏・竹冠・門構」というようにもとの漢字そのままの名前で呼ばれるものの他に、「さんずい」のように一捻りある名前を持つものもあります。例えば「釈釉釋」などの偏「のごめ」、「段穀殿」などの旁「るまた」といった部首は要素を分解した呼び名です。「酢酔酵」の偏「さけのとり・ひよみのとり」や、「照熱然」の脚「れんが・れっか」では名前が被りそうな他の部首との差別化がされています。「限防階」の偏「こざと」と、「部都郡」の旁「おおざと」は同じ形なのに呼び名が違いますが、これは元になった字も違っています。

部首の呼び名は漢字制作をするようになってから初めて知るものも多かったのですが、今回は印象に残っている名前をいくつか紹介しました。意味合いや形を拾った簡潔なネーミングが多く、分かりやすい上に語感良く感じることもあり、覚えていくのが楽しみでもあります。

(担当T)

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