「村榑樹」など木偏では「木」が縦長になりますが、右側に来る要素に合わせて「木」の幅を細かく変えています。逆に、高さの調整が必要な「宋栄榮」などの漢字もありますし、「棊」のように被さる要素と合わせるときは幅と高さ両方の調整をします。さらに「保新欝」などであれば小さな「木」が必要です。
一緒になる要素とぶつかってしまうなら、一部の筆画を切るようにして混雑を回避することもあります。このように漢字制作では様々な形状の「木」が必要で、それを単純な変形だけで対応すると骨格が歪んでしまったり太さが合わなかったり先端の角度が不自然だったりとなかなか上手くいきません。一文字一文字に合わせて丁寧にアウトラインを調整していきます。
(担当T)