24.11.25シリーズ和文書体デザイン / 意外と多い仮名系グリフ 意外と多い仮名系グリフ04「まだまだあるよ」 このシリーズではここまでStdNに収録されるグリフを紹介してきました。シリーズ最後の今回はProNなどもっと大きな文字セットになるとさらに増える仮名系グリフの紹介です。 まずは囲み仮名。括弧、丸、四角などの中に仮名が入っているグリフです。StdNでも「㈱㊙︎」のように囲み漢字が収録されていますが、これの仮名バージョンがあります。つぎに組文字、「ユーロ、ルピー、ヘクトパスカル、オ…
24.07.22シリーズ和文書体デザイン / 意外と多い仮名系グリフ 意外と多い仮名系グリフ03「半角、組文字」 前回(濁点・半濁点つき仮名、小書きの仮名)からの応用力が試される半角と組文字の制作ポイントの紹介です。 半角仮名 横幅を50%縮小した後で調整します。特に太いウエイトでは黒味の調整が難しく感じることがあります。縦画横画の太さが自然に見えるバランス、他のグリフと黒味を合わせること、などいくつかの観点に気を配りながらちょうど良いアウトラインを探っていきます。 例えば長体ファミリーが…
24.06.17シリーズ和文書体デザイン / 意外と多い仮名系グリフ 意外と多い仮名系グリフ02「濁点・半濁点つき、小書き」 シリーズ前回の記事はグリフ数の話でしたが、今回は作るポイントの紹介です。 濁点・半濁点つきの仮名 元の字にそのまま濁点・半濁点を付け足すだけで上手くいくとは限りません。点がついても元の字と同じくらいの黒味に見えるよう文字全体を少し小さくしたり、点と筆画がかぶってしまわないよう一部を短くしたり、それぞれの文字に合わせて調整します。 元の文字の調整とは別に、濁点・半濁点の配置や大き…
24.06.03シリーズ和文書体デザイン / 意外と多い仮名系グリフ 意外と多い仮名系グリフ01「50字では足りないひらがな」 よく「ひらがな50音」なんて言いますが、フォント制作でひらがなを作るとなると50グリフでは足らず100グリフほど作ることになるのが常です。 濁点付きの「がぎぐ」、半濁点付きの「ぱぴぷ」、よう促音などに使う小書きの「ゃゅょ」、こういったグリフが揃って初めて一般的な文章に対応できるようになります。ここまででもすでに80ほどのグリフが必要です。小書きの仮名は横組用と縦組用とでそれぞれ…