タイププロジェクトは、2019年5月18日に開催されたCSS Nite LP61「これからのフォントとウェブでの組版を考える日」の展示ブースに出展しました。CSS Nite LP61は、フォントを「作る人」と「使う人」が触れ合うとのできるイベントとして企画されたもので、ウェブデザイナー、フォントベンダー、Webフォントサービスのプロバイダー、企業の広告・広報担当者など、200人を超える参加者が集まりました。
セッション前半は、“フォントおじさん”関口浩之さん(ソフトバンク・テクノロジー)の基調講演からはじまり、松田直樹さん(まぼろし)がWebフォント活用のノウハウを、鷹野雅弘さん(スイッチ)が、ウェブコンテンツでの組版について語りました。
セッション後半は、新進気鋭の書体デザイナーによるクロストークからスタート。越智亜紀子さん(フォントワークス)、山田和寛さん(nipponia)、木龍歩美さん(砧書体制作所)、吉田大成さん(アドビ)が、現在までにかかわったプロジェクトや、今後の展望などについてプレゼンテーションしました。最後のセッション、藤田重信さん(フォントワークス)による「筑紫書体のこれまで、と、これから」は、90分におよぶもので、開発の裏話も含め、筑紫書体シリーズのコンセプトと変遷が語られました。
タイププロジェクトの展示ブースでは、鈴木功に加え、タイプデザイナー2名、タイプエンジニア1名が、参加者の皆さまとお話ししました。ブース壁面にはフィットフォントのパネルを展示し、ノートPCでは、タイププロジェクトの年間定額プランであるTPコネクトや、リニューアルしたばかりのサイトをご紹介しました。
とくにサイト内のフィトフォントのページでは、欧文フォントにあわせて日本語フィットフォントのウエイト、字幅、コントラストをスライドで調整する作業を、皆さまに実際に体験していただきました。鈴木功みずからがスライドを動かしながら説明するシーンもありました。
タイププロジェクトが提供した「DENSO TP 2017」が、松田直樹さんのセッションで代表的なコーポレートフォント事例として紹介されたこともあり、何人もの方から、コーポレートフォントの資料についてのお問い合わせをいただきました。また、現在かかわっているブランディングのプロジェクトで、フィットフォントを提案してみたいという方もいらっしゃいました。
以下にブースでいただいた質問と回答のいくつかを掲載しておきます。会場でお会いした皆さま、ありがとうございました。
Q. フィットフォント技術を使ったコーポレートフォント事例には、どんなものがありますか?
セッションでもご紹介いただいたデンソーのプロジェクト(https://typeproject.com/story/1920)のほかに、さくらインターネット(https://typeproject.com/story/1908)、アルピーヌ(https://typeproject.com/story/1902)などの例があります。
Q.(スタッフが着ている金シャチフォントTシャツを見て)そのTシャツは何ですか?
わたしたちは、都市のイメージをフォントにする「都市フォント」というプロジェクトを推進しています。金シャチフォントはその一環で、鈴木功の出身地である名古屋のフォントを作り、地元で育て、世界へ発信しようという試みです。今日わたしたちが着ているのは、その金シャチフォントを使ったTシャツです。
Q.金シャチフォントTシャツはどこで買えますか?
名古屋の大須おみやげカンパニー (http://osu.co.jp/K/3t1455omiya/)などで入手できます。他の金シャチフォントグッズもありますので、名古屋を訪問される際には、ぜひお手に取ってみてください。
Q.タイププロジェクトって、何の会社なんですか?
書体をデザインし、フォントとして提供する会社です。AXIS Font、TP明朝、TPスカイなど、次世代標準を目指したベーシックなフォントを世の中に送り出しているほか、会社のブランディングを促進するコーポレートフォントを得意としています。また、都市のアイデンティティを表現する都市フォントにも取り組んでいます。
(写真:イイダ マサユキ & タイププロジェクト)
CSS Nite LP61 : https://cssnite.jp/lp/lp61/