TPアプリコット

まるでもぎたての果実のような、「シズル感」をまとった書体

TPアプリコットは、もぎたての果実を思わせる「シズル感」をまとった書体です。手書きの風合いを取り入れ、個性と読みやすさを両立させたデザインを目指しました。やわらかく丸みを帯びた線質と、ぽってりとした起筆・終筆が、親しみやすさとみずみずしい印象を演出しています。

特徴

手書きのニュアンスを活かした線の抑揚

抑揚のある線質と丸みを帯びたパーツが、TPアプリコットの持ち味です。筆やフェルトペンなどの筆記具で描く線を想起させる形状を随所に取り入れ、親しみやすさのある文字に仕上げました。ふっくらとした起筆・終筆の形は、みずみずしい果実からしたたる雫をモチーフに、筆圧の変化による線幅やインクの流れを反映させたデザインです。縦横のストロークにはS字状の緩やかなカーブを持たせ、ゆっくり線を引くときの手と筆記具の滑らかな動きを表現しています。画数の少ない欧文や仮名では起筆・終筆の膨らみなどのメリハリを強め、線の混み合う漢字では抑揚を抑えることで、書体全体のバランスを整えています。

ウェイトに合わせたフトコロの調整

TPアプリコットの漢字はウェイトごとに骨格が異なるのが特徴です。書体全体としてはある程度引き締まった骨格を採用していますが、各ウェイトでフトコロの締まり具合をわずかに変えています。太いウェイトでは起筆・終筆の膨らみやウロコなど黒味の強い要素が多いため、懐をやや広めにとり、やわらかくふっくらとした印象に仕上げています。反対に、細いウェイトではストローク間の空間が広がるため、太いウェイトに比べて懐が大きく見えすぎないよう全体を引き締めています。こうした微調整により、書体全体での統一感を保ちつつ、どのウェイトでも読みやすさを損なわないデザインになっています。

食品・飲料と相性の良い「シズル感」

TPアプリコットは、食品や飲料のパッケージでの使用を想定して開発しました。フレッシュさ、みずみずしさ、口当たりの良さ、クリーミーさ、甘さ、まろやかさなど、美味しさを感じさせる表現を得意としています。細部のデザインにはこれらのニュアンスを取り入れつつ、骨格や字面など文字の土台となる部分はスタンダードなバランスを保っています。そのため、パッケージや広告画像といった限られたスペースでも安定感のある文字組みが可能です。ロゴからキャッチコピーまで、食にまつわる多彩なテキストを豊かに表現できる書体です。

  • WHITE MODE
  • BLACK MODE
  • A

ファミリー・仕様

TPアプリコット family image

文字セット
スタンダード版 (StdN)
9,561字(Adobe-Japan1-3をベースにカスタムグリフを追加)

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