漢字・ひらがな・カタカナのデザイン01「骨格」

以前このブログでは「漢字・ひらがな・カタカナの組版」と題し3つの文字種を使った日本語表記の特徴を扱いました。

今回からは目線をデザイン作業に引き寄せ、3つの文字種の形状的な特徴や、複数の文字種を一揃いのフォントにするためにどの様な工夫をしているのか、全6回のシリーズでご紹介します。第1回目の今回のテーマは「骨格」です。漢字の骨格には「横画・縦画・点」などの要素があり、動きの違い「トメ・ハネ・ハライ」でも区別されています。カタカナは漢字の一部をとって発達したため構成要素が漢字と近いです。ひらがなはというと、漢字・カタカナと共通する要素もあるのですが、漢字を書きくずして成り立った過程で曲線の要素「むすび・わ」などが増えています。

このように文字種ごとの傾向はありつつ、骨格の構成要素は文字によって様々です。要素の大きさや配置などが文字の個性を左右するため、デザイン方針を定めてフォント全体を統一感のある骨格にまとめていきます。

(担当T)

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